酸蝕症

酸蝕症は、歯の化学的な損傷の一つです。(生活習慣病の一つととらえられている)

好発部位は全歯であり、他の「tooth wear」よりも多い。
形態としては、浅くU字型となっており、エナメル質表面が滑らかで光沢があるために、病状が進行しないと気付かないことも多い。

酸の作用によって脱灰される現象ですが、虫歯と違って細菌が関与していません。
症状が進行すると冷たいものが歯にしみる知覚過敏や虫歯のような痛みを引き起こします。

酸蝕症2

クインテッセンスのこの資料は、患者さんへ指導に便利です

メッキ工場やガラス細工工場などにおいて酸性のガスに曝露、吸引するような産業性のものや、逆流性食道炎、拒食症など胃酸が原因であると学生時代に習いました。

また、清涼飲料水やスポーツドリンク、かんきつ系の果物もその原因ですね。
私の場合は、ワインやチューハイレモンで、酸蝕症ぎみ。(しょんぼり)

WHOは、酢や炭酸、クエン酸やアスコビン酸の消費量に比例して、歯が侵食されると報告しています。

暑い夏、飲み物による「酸蝕症」に注意が必要ですね。

酸蝕症1

ビールのPHは4・・・・困るな・・・

アルコールを毎日飲む患者さんには、この情報を伝えよう。
ワインなら、チーズを食べながら飲むなど、工夫するといいですね。

『歯が溶ける!?酸蝕症って知っていますか』監修 田上順次 北迫勇一著
クインテッセンス出版  1600円 

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