Mさんの足浴成功!
タオルで足を拭き、マッサージクリームで、リンパマッサージをしました。
Mさんの足は、とっても活き活きしてきました。
「気持ちいいでしょ」
「別に」
「でも、足は気持ちいいって言っていますよ。」
これを書きながら、
「でも、足は気持ちいいって言っていますよ。」かー
我ながら、いい会話が出来たなー満足満足と思っていたのですが
これ、どこかで聞いた話だなー?
思い出せない イライラ どこで聞いたのだ イライラ
やっと思い出しました。
『看護の心を科学する 解説・科学的看護論』薄井坦子・三瓶真貴子著
日本看護協会出版会 1,942円
論文を書くときに、何度も読んでも難しいなーと思っていた本ですが、
紹介される事例はとても面白かったのです。
この9話に、精神分裂症の患者さんが紹介されていました。
患者さんは、足底穿孔症になっており、踵にガーゼを当てなければならない。
しかし、四肢の知覚麻痺があり痛みを感じないので、処置の必要性が理解できず拒否するという事例でした。
「痛くない」という患者さんにこ対して、ナースの三瓶さん
「そう、痛くないの・・・ほんとうに痛くないの・・・。
でも、○○さんは痛くなくても、足が泣いてるよ、イタイ、イタイって・・」
ここから、患者さんは素直にガーゼを当てさせてくれたのです。
本では、この場面の構造を矛盾と言う視点で解説しています。
三瓶さんの「○○さんは痛くなくても、足が泣いてるよ」という
この言葉が私の頭の片隅に残っていたのでしょう。
ですから、よく似た言い回しでMさんに
「でも、足は気持ちいいって言っていますよ。」と言えたのだと気づきました。
私にしては、できすぎていると思った。<苦笑>
そう、こんな言い方を自分で思いつかない人は、
いろいろな本を読んでおくと、思わぬときに助けてくれます。
本人は気付いてないかもしれませんが。