歯科医が「顔のしわ取り」急増

厚労省困惑「慎重に」

歯科医がヒアルロン酸注射による顔のしわ取りに参入する動きが広がっている。
普通は美容医療だが、歯科診療の延長で口周りのしわ取りも治療メニューに加えるというもの。歯科医過剰の時代、他との差別化による生き残り策の一環というが、厚生労働省は「一般的な歯科治療ではない」と困惑、歯科医によるしわ取りの実態について情報収集を始めた。

■医師が一般的
ヒアルロン酸によるしわ取りは、一般的には美容外科医ら医師が手がける。保険の利かない自由診療で、医師が海外の製剤を個人輸入するなどして行う。
ところが、輸入代行会社ウェルハート(東京都千代田区)によると、2、3年前から歯科医の注文が増え始め、ゼロだった輸入希望者は今や500人近く。同社が開く歯科医向け美容治療セミナーも、毎月開催するほど希望者が多い。

7月に都内で開かれたセミナーには、歯科医5人が参加。座学と実技に熱心に取り組んだ。講師の美容歯科医、清水洋利さんは「歯科治療の延長上の選択肢として希望者に行うなら問題ない。技術的にも、麻酔で日常的に注射をする歯科医には向いている」と話す。

参加した40代の男性歯科医は「入れ歯をインプラント(人工歯根)にして上唇の縦じわが残り、気にする人がいる。美容外科より気軽な歯科で治療できれば喜ばれる」という。

■過当競争
厚労省によると、医療施設で働く歯科医は2012年時点で全国に約10万人おり、人口10万人当たりの数は40年前の倍ほど。歯科診療所は約6万8000という過当競争の時代だ。
そもそも顔のしわ取りは、歯科の診療領域なのか。関係者が根拠としているのは、厚労省の専門家会議が1996年、歯科の診療領域の一つに「口唇」を挙げた こと。解剖学的に口唇とは、唇だけでなく口周り全体を指すため、鼻の下やほうれい線のしわ取りも治療対象になるという解釈だ。日本歯科医師会も違法行為に は当たらないとしている。

■眉間や目尻まで
ただ、関係者によると、眉間や目尻のしわ取りにまで手を広げている歯科医もいる。ヒアルロン酸の注射は、感染で腫れたり、不適切な場所に入って不自然に盛り上がる部分ができたりする心配がある。
厚労省は「しわ取り目的で顔に注射するのは広く認知された歯科治療ではない。ケース・バイ・ケースで直ちに違法とは言えないが、患者が、このようなしわ取りを受ける時はよく説明を聞くなど、慎重な対応が必要だ」としている。

ヒアルロン酸 体内に元々ある成分で水分や弾力性を保つ作用がある。この成分を使った製剤を皮下に注入すると肌に張りが出てしわが目立たなくなり、効果は数か月続くとされる。

(2014年8月16日 読売新聞)

キャロライン・ケネディさんが来日したとき、彼女の顔の皺が話題になりました。
「セレブリティなのに、どうしてアンチエイジングの皺とりをしないの?」
「日本よりアメリカの方が、アンチエイジング先進国でしょう。」

彼女は、できるけれど、あえて皺とりをしないという生き方を選んだようです。
きっと自然体な生き方の、現れなのでしょうね。
カッコいいではありませんか!!
ヒラリー・クリントンさんも同じでしょう。

私としては、このような考え方が好きですね。
精神的にも健康的な考え方だと言えるのではないでしょうか?
そうそう、オードリー・ヘプバーンさんのユニセフ時代の写真も、
皺が多かったけれど素敵でした。若いころとは違った美しさを感じましたね。

歯科衛生士としては、ヒアルロン酸によるしわ取りのお手伝いより、
カッコいい皺を支援する保健指導をしたいものです。

何年か前、額咬合学会で食事指導のお話をさせて頂いたとき、アンチエイジングではなく
「アン・チアンチエイジング」としての「エンジョイエイジング」を支援したいと言いました。その話を聞いた歯科衛生士さんがトイレで話しているのを耳にしてしまいました。
「・・・儲からないじゃん。貧乏なババーの屁理屈・・・」

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