特養へ訪問口腔ケアに行きました。
患者さんのサイドテーブルにあった、新聞の切り抜きに目が留まりました。
母の言葉はナイフとなって、私の心に突き刺さった。
言葉の暴力も虐待であることを忘れないでほしい。
一生、心の傷になる。
赤線が引かれた言葉です。
この患者さんは、訪問口腔ケア患者Mさん。
独身だったため、夫にも子にも癒されなかったと言う。
そして、いまだに母親との確執が残っているのです。
どのような事情があったかはわかりませんが、
この女性の孤独な人生が伺えます。
現在は生活保護を受け特養で生活しています。
親族との交流はまったくないそうです。
小さな新聞の切り抜きだって、
患者さんのことを知る手掛かりです。
訪問歯科衛生士は、名探偵にならなければ・・・
と言っても、できることは、
孤独に寄り添って口腔ケアをするだけ。