neurorehai.blogspot.com/2012_03_01_archive.html
アンチエイジング・ニューロリハドクターのホームページです。
嚥下リハなど、興味深い情報を見ることができます。
その中で、気になる情報がありました。(2012年3月23日)
食間の飲水にはトロミをつけなくて良い?
水分誤嚥の見られる患者に対しトロミ剤を使用することがありますが、
トロミ水にしてしまうとなかなか飲水が進まず、脱水の原因にもなりえます。
その対応策として
Frazier Water Protocol:フレージャー ウォーター プロトコール
というものがあるそうです。
(Groher&Craryの 嚥下障害の臨床マネジメント参 照)
これはきれいな水であれば多少誤嚥しても肺炎にならないことに着目し、
水分誤嚥のある患者に対しても口腔ケアがしっかりなされていれば、
食間(食後 30分以後)の飲水にトロミ剤は不要とするやり方です。
(本当はもっと細かい決まりがいろいろあるようです。
除外基準:意識が一桁で無い、座位保持不可 能、重度の嚥下反射遅延、
激しいムセがある、アクティブな感染症など。)
まだちゃんとした論文にはなっていないようですが、
Frazier Rehabilitation Instituteに おいて入院時トロミ剤を
使っていた嚥下障害者234人にこのプロトコールを適応したところ、
肺炎の発症率は1%以下であったとのことです。
また脱水も2% くらいに抑えられたとのことで、
嚥下障害者の脱水予防にも良い方法だと思います。
問題は、このプロトコルを適応できるくらいしっかり口腔ケアできるか
とい うことと、やはり臨床比較試験などでの結果が欲しいところです。