ナイチンゲールコーナー

歯科衛生士になって30年、
その間、歯科医学は進み、技術は大変充実してきました。
まさに歯科医療は日進月歩です。

そんななか、では歯科衛生士の「口腔ケア」って、いったいどういうことなのだろうという、素朴な疑問が湧いてきました。
歯科衛生士といっても、教育の多くは歯科医師から受けてきました。
でも、<ケア>って言うなら、それは看護から学ぶべきではないのだろうか?
そもそも、ケアの依って立つ立つ根拠は何か?
このような素朴な自問の答えを探すために、放送大学の大学院に入学しました。

なんと答えのヒントは、100年前にナイチンゲールが残した言葉にありました。
このナイチンゲールにおける看護思想を、現代の言葉で読み解くという作業を、
論文としてまとめたのです。

第1章・問題提起(ナイチンゲールにおける看護思想の継承のために)<p208~p222>と、
第3章・おわりに<p208~p222>は、学生の皆さんにもわかりやすい内容になっています。
ここだけ読むのもアリです。

また、近代の抱える多くの問題は、言語問題として捉えることが必要だと思います。
いったい、「人間にとって言語とは何か」と言う問題に関心をお持ちの方は、
第2章予備的考察 第1節の言語<p45~p84>をお読み下さい。

ところで、論文には聖書を引用して<神>という言葉を使っています。
しかし、ここでの<神>は一般的にクリスチャンの皆さんが感じている神概念とは
全く異なったものだと思います。
天の神さま・名詞で語る神さまではありません。
ですから、違和感を持たれる方もいらっしゃると思います。
反対に、だからわかりやすいと思って頂けるかもしれません。(私はそうでした)
どうか、<神>という言葉にアレルギーを持たずにお付き合いください。
ナイチンゲールの<神>は、
私たち人間のコモンセンスの根拠として捉えることができるものです。
私自身は、このコモンセンスを、自然本来の身体としての直接的感覚と理解しています。
この感覚は、田口ランディの『もう消費すら快楽じゃない彼女へ』に登場するノリコの言葉に代表されるような感覚です。(論文のp21 と p62)

小難しいタイトルや慣れない論文の言葉で、
読むのをやめようと思う方がほとんどだと思います。
書いてる私も大変でしから・・・
しかし、まず p21 と p62 を読んでみて下さい。(ここから読むのがきっといいと思います。)
これを哲学的に語ると、この論文になるのです。

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