小学校、幼稚園に行くための、歯科保健指導の授業は
受ける学生も、教師も大変エネルギーが必要です。
一番は、シナリオ作り!
45分間の授業でしゃべる通り、原稿を作ります。
そこから、媒体、児童に渡すワークシートを作り、
後は、ひたすら<歯科保健指導>の授業の練習です。
こちらは、実際の授業の10倍以上の時間が、シナリオの添削にかかるのです。
学生の大変さは、チームワークの難しさを、いやと言うほど味わいます。
一生懸命取り組む学生は、私ばかりしんどい思いをして、損だ!
積極的に関わらない学生は、それなりの理由があります。
面白いのは、仲の良しグループが必ずしも、いいチームワークが
とれる訳ではないという点です。最悪だと感じていたグループが、
最後に逆転し、素晴らしい発表をしてくれることがあるのです。
各グループの学生たちが、誰がどう動き始めるか・・・・
これをじっと見ていると、なんだかんだ言っても、必ず働き始める。
腰の重い学生に対して私は、文句を言わないことにしています。
遅刻、欠席に対しても。(理屈は重々承知のはず)
それを続けるとどうなるか、学生が一番よく知っていますので怒らない。
担任ではないからかもしれませんが・・・<無責任笑>
この授業に対して、個人の評価はしません。すべて、チームの評価です。
ですから、サボろうと思えば逃げ通せるのです。
しかし、そのうち、誰もが動き出すのです。
気づいているかどうかわかりませんが、
きっと、何もしないこが、苦痛になるのです。人間って、捨てたものではありません。
サボり通せたら、それはそれで大したものだと思います。
グループワークをすると、思い出すことがあります。
働きアリの集団のこと。
働いているのは、常に1/3。あとは、特に働いていない。
しかし、働かないものを集めてグループを作ると、
なんと、その中の1/3が働きだす。
働いているものを集めてグループを作ると、その中の1/3しか働かない。
もう、一つ思い出すことがあります。
写真集の中の言葉です。
よく働く者は、早くから仕事にでかけます。
働きたくない者は、ゆっくりとでかけます。
ここでは、働かない者をわるく言ったり、
追いだすことはありません。
よく働く者が、ほかの者を助けます。
全員が、軍隊の集団のように働くのは
人間の本来性ではないのかもしれませんね。
きっと、人間は全体として生きるように仕組まれているのだと思いますね。
軍隊のあり方が<統一的社会>、アマゾンの人々のあり方が<統合的社会>。
単に<統一>だけの集団だと損得だけで、ものごとを考えてしまいがちですが、
人間本来の<統合>実現のための<統一>面が、社会にはあると考えて見ると、
働いて損だ、サボって得だという思考を超えられるような気がします。
この、ゆとり・おおらかさを、学生と一緒に取り戻したいと思いますね。
河原医療大学校・2年生の、歯科保健指導の対面授業が終わりました。
まだまだ、シナリオのやり取りは続きますが・・・・・・