インレーが脱落してしまい、セットして頂くために歯科医院の待合室で
雑誌をよんでいました。
斜め前に、三歳くらいの女の子が絵本を持って、お母さんに
「はよー、読んでよー、もー」とせがんでいます。
お母さんの方は、何やら雑誌の記事に夢中です。
母:「ちょっと待ってよ。」
子:「もーいっぱいまった。」
母:「あと、一瞬だけ」
子:「1瞬・2瞬・3瞬・4瞬・5瞬・6瞬・・・・・・」
なんと女の子は、こんなふうに数を数え始めました。
そして「もー20瞬もたったでー」
お母さんは相変わらず、雑誌に夢中です。
こちらはとても面白い、こどもの「ことば」に出あいえました。
時をこんなふうに数えるんですね・・・・<笑>
お母さんが携帯電話を触りながら、子どもを待たせる場合もよく見かけます。
それも、○○○瞬!!
最後は、親が怒鳴るとか・・・子どもがあきらめる・・・
便利な世の中は、ゆとりを奪う面があるので、絆を育むための学びが必要ですね。
心に残る、こどもの言葉を記録し続けている歯科医院があります。
<三才の女の子>92年1月13日
治療椅子に座りながら
「デンキつけた方がいいよ」と、無影燈を指さす。
「泣かないでするよ」
大きな口を開けてとても協力的なのでカルテを確認すると、
きょう三才の誕生日です。
きょうお誕生日だね、いくつになったの
「三才」
三才はどうやるの
(指を三本立てるのはむずかしいので、できるかどうか聞いてみました)
「フーってやるの」
ケーキのローソクを消すしぐさでした。
言葉を聞きとっているのは、小児歯科医の石田房枝先生(茨城県つくば市)で、
1982年から続けられています。
石田先生が山形で講演した記事が、2012年11月13日の
山形新聞の<わいわい子育て>に掲載されていましたので是非ご覧ください。
こんなふうに丁寧にこどもと関わって来たからこそ語れる講演だと
感心しました。