中学生・高校生・専門学校の学生さんの授業で、こんなことをしています。
歯磨きって、食べかすをのけることだと思っている人が多いのです。
たとえ<歯垢>という言葉を知っていても、
その正体は案外はっきりわかっていないようです。
ですから、そこをまず考えてもらいます。
1、歯垢とは何か 2、歯垢の性質知る 3、歯垢がない歯の状態が分かる
1)「歯を磨くって」いったい何をしているの? これを2人で話し合って発表してもらう。
キーワードとして、食べかす、歯垢、臭い、汚れ、歯肉炎、虫歯、マッサージ・・・
などが挙がってきます。そのコメントはさし控えて、これらはどのような意味で、
それぞれの関係は授業の最後にまとめます。
<保健係の学生に、トリノコ用紙にまとめてもらうこともあります。>
2)実験をします。 準備物:歯ブラシ 黒っぽいお菓子
水の入った透明コップ 2個 ガーグルベースン(白い紙コップ・牛乳パックでの可)
2)お菓子を食べて、うがいをしてもらいます。
食べかすは、ネギや青のりなどで、ついていると恥ずかしいもの!
3)口腔の左側半分の歯磨きをします。鏡を見ながら、歯頚部を意識して。
だんだん、水は白く濁ってきます。これが、歯垢です。
水が透明にならないということは、水に溶けない。したがって、うがいでは落とせない。
このとき、歯肉炎がある学生の歯ブラシは、血が付いています。(出血しない場合もある)
歯垢は見えないので付いていても、恥ずかしくない。
しかし、虫歯、歯肉炎、口臭の原因!
これをのけるのが、歯磨きです。
4)舌で、磨いた側と、磨いていない側の歯をなめ比べる。歯垢の付着が分かります。
以前は、全歯牙の裏表を舐めることができない学生は少なかったのに、最近
7番や下顎前歯の表を舐めることのできない学生が増えています。(口を使ってないのね!)
5)台所の三角コーナーのゴミ箱で、食べかすと歯垢の違いを説明。
ゴミを捨てた後に残る、小さな茶がらなどが食べかす。<水で洗い流せます>
夏の朝、ヌルヌルしたバイオフィルムが付いている。これが歯垢!
洗剤など必要なく、ブラシの毛先が当たると簡単にとれる。しかし、古くなったブラシは
毛先が開いており、隅っこには毛が届かない。
開いた歯ブラシでは、歯頚部、歯間部に毛先が届かない。
6)歯垢を位相差顕微鏡で見る。<注>特定の学生だけ見るといじめにつながる
歯垢は、バイ菌と、バイ菌が砂糖を食べて出したネバネバうんちの塊!
7)赤染 歯磨き デンタルフロス きちんとしたうがい
媒体の楽しさも大事ですが、先生が本当にわかるというンことを喜び
授業を楽しむというのが、成功のカギだと思います。
それから、歯磨きは歯科衛生士に指導してもらうと、いいですね。
餅は餅屋!
私でよろしければ、そちらに伺いますよ。<遠慮なく!>
明日につづく(明後日かも)