「香川県口腔ケア研究会」は、何か学びたいことが湧きあがったら、
その都度、その人を中心に研修会や勉強会を開いてきました。
地域歯科保健であったり、摂食嚥下であったり、介護予防であったり・・・
そこでの決めごとは、二つあります。
一つは、<お礼は後輩に!>
一つは、<来るもの拒まず、去るもの追わず!>
<来るもの拒めず、去るもの追えず! かな?実際は・・・>
学びたいと思う人は、職場や出身校にとらわれず、また職種にもこだわらず
一緒に学び合うというものです。
ここに、もう一つ
「歩み入る人には安らぎを、去りゆく者には幸せを」という言葉を
添えることができる、そのような人間に、いつかは・いつかは、なりたいものだと思います。
これはロマンチック街道で有名な、中世の宝石、
ドイツ ローテンブルグ城のシュピタール門にラテン語で刻印された言葉です。
<神楽坂/キイスト茶房>さんのブログによれば
“Pax intrantibus, Salus exeuntibus”
「歩み入る者にやすらぎを、去り行く人にしあわせを」
という意味のラテン語。パークス・イントランティブス・サルース・エクセウンティブス。
pax が安らぎを、salus が幸せを意味します。
ここにあったのがキリスト教の女子修道会が中心となって設立した
宿泊所である<スピタール>です。
旅人はもちろん、老い・病い・障害・貧者など
「いつでも、誰でも、どんな理由でも」助けを求めて訪れ者を受け入れ、
そして、体を洗い、暖かい食事が用意され、快適な寝具が提供されたのです。
ホスピタルの原型であり、ここには医療と福祉の垣根はなかったのですね。
ナイチンゲールは、カトリックの神学を受け入れてはいませんが
女子修道会の実践を評価しているのは、
この<スピタール>のような実践だったのではないかと思います。
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