歯の数や口の中の健康が脳卒中や肺炎などの発症と関わりが深いとされ、「口腔(こうくう)ケア」の大切さが注目されている。家庭でケアする際のポイントを、日本訪問歯科協会の歯科衛生士でケアマネジャー資格も有する二島(にしま)弘枝さんに聞いた。
●粘膜の汚れも
口腔ケアと聞くと歯磨きを思い浮かべるが、歯磨きはケアの一部だ。「口の中で歯が占める割合は25%だけ。完璧に歯磨きができたとしても25%しかきれいになりません」と二島さん。ほおの内側、舌の上下、口の天井に当たる「口蓋(こうがい)」などの粘膜に張り付いた汚れも取り除くことが重要だ。舌の白っぽい汚れは、味覚をつかさどる「味らい」を傷つけないよう数日かけて少しずつ落とす。姿勢は、あごを引いて体幹を真っすぐに。足はしっかりと床につける。
さらに重要なのは、剥がした細菌や汚れを口の中から出すこと。高齢者の場合、細菌だらけの唾液が気管に入って誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こすリスクが高い。きちんと排出するためには、可能ならば6回以上のうがいをしよう。
●誤嚥防止、七つの子
ふだんから口内の機能を維持することも口腔ケアの一部だ。口内の自浄作用がある唾液の量は加齢によって減る。そこで顔を包み込むように広げた手を当て、親指を耳の後ろにひっかけて手のひら全体で押したり=図1、あごの真下から耳の下までを親指で押したりして=同2、唾液腺を刺激する。誤嚥性肺炎の防止には、のみ込むための機能を高める「カ」の音の発声練習がお勧めだという。「カ」音で「カラス、なぜ鳴くの」で始まる童謡「七つの子」を歌うのが「二島流」。楽しさも加わり実践しやすくなる。
●無理強いせず
認知症などの場合、ケアを嫌がったり口を開いてくれなかったりするのが悩みの種だ。その場合はまず介助者を認識してもらうことから始める。眠りがちな人には手ぬぐいを丸めてぬらし、冷やしたもので顔をぽんぽんとマッサージし、覚醒した状態で正面から顔を見て話しかける。次に様子を見ながら手、腕、肩、ほお、唇と触れていき、口の中に指を入れても嫌がらないようになったら少しずつケアを始める。かまれた時は「痛い、ダメ」と短く伝える。
二島さんは、途中で嫌がられたら口内のケアをしないで帰ることもあるという。「ポイントは焦らず、無理強いせず、一歩一歩段階を進めること。その人のことを大切に思って関わることが大事です」とアドバイスする。【稲田佳代】
●歯科の関与が重要
介護が必要な高齢者ができるだけ口で食べ続けるには、歯科の早期の関与が重要だと二島さんは訴える。特に脳卒中や肺炎などで入院し、回復してから要介護状態で自宅へ戻る際には、ヘルパーや作業療法士ら関係者が集まって開くカンファレンス(会議)などに「必ず歯科も呼んでほしい」と言う。
在宅訪問を通じて二島さんは「もっと早く関われていれば口から食べ続けられた」と感じるケースをいくつも見てきた。「口腔ケアは単なる口の掃除ではなく、その人の全身状態や暮らしぶりも見ながら、少しでも楽しく生きるためにできるケアを考えている。まず歯科の検診を受けてほしい」と話す。
毎日新聞
「七つの子」もいいですね。
私は「うさぎのダンス」もよく歌っていただきます。
タラッタラッタラッタ これをきちんと発音すると、トレーニングになります。
それから、
DVD「本田里恵の行列ができる介護予防口腔機能向上サービス」で紹介した、
「はとポポ」の曲を、ぱぴぷぺぽ ぱぴぷぺぽを繰り返して歌うのですが、
別の意味で難しい!!
笑いが巻きおこりますよー。
ぽっ ぽっ ぽー は と ぽっ ぽー を
ぱっ ぴっ ぷー ぺ ぽ ぱっ ぴー と、歌っていくのですが
一字一字、指で確認しながら歌わないと、ぱぴぷぺぽぱぴぷぺぽが
続きまっせん・・・!!